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そういえば最近訪れているのは西丹沢の沢や尾根ばかり、東丹沢からはずいぶん遠ざかっている。 故意に東丹沢を避けているつもりはないのだが、理由はいくつかある。 梅雨どきになると、猛繁殖する山ビルを気にしながら歩くのが面倒ということもあるのだが、それよりもこの時期になると、西丹沢の石英閃緑岩の沢や、自然度の高い尾根が頭をよぎり、吸い寄せられるようにきてしまう。 そんな訳できょうも、玄倉川の北側の山域を楽しんでくることにした。 ルートはユーシンから石小屋ノ頭東尾根で石小屋ノ頭へでたあと、同角沢にくだって東沢乗越へ、そしてモチコシノ頭、女郎小屋ノ頭をたどって玄倉林道にくだってくる予定である。 いつもの玄倉林道ゲート前には先着の沼津ナンバーの車が一台、釣り人のようだ。 7時ちょどに玄倉林道を歩き出し、全面通行止めの青崩(あおくずれ)隧道をいつものように迂回して通過し、ユーシンロッジに着いたのは8時半だ。 ロッジ右側にある明治薬科大の山荘の脇をとおり、少しくだった所で涸れ沢を横切る。 よく踏まれた径は左の方に自然に向って行くが、これはその先にある取水施設の巡視路なので涸れ沢を横切った地点にある黄色の「保安林」の標識からその上方に見える「保安林」の標識まで、ザレた斜面を10m登ると旧登山道に乗ることができる。 もっとも、ユーシン沢を遡行したいのであれば巡視路をそのまま行き、取水施設を越えれば河原に降りることができので、沢歩きを楽しむことができる。 沢歩きを望まないのであれば、先ほどの旧登山道を使って石小屋沢の出合まで行けば靴を濡らすことはない。 この登山道は脆い地質で途中、崩壊しているところが多く現在は廃道扱いになっているが、崩壊地を横切るところさえ気をつければ、ある程度山慣れた人なら通れる道である。ユーシン沢左岸にそって旧登山道を15分ほど行き、対岸に石小屋沢の出合が見えるところで沢に降りる。 河原の石には所々赤ペンキの矢印があり、増水していない限りそれに従っていけば、石飛びで沢を進むのは可能である。 ゴーロの沢を進んで行くと、前方にユーシン沢F2の6mのスラブ(一枚岩)の滝が現れる。(写真) 左手の岩場が巻き道だが、さらにその左にも高巻きルートがある。 きょうの尾根への取付きは、この巻き道から続く石小屋ノ頭から東側に延びる尾根だ。 左手のマークのあるルンゼに取り付き、登って行くと小鞍部に登り着く。右下にはユーシン沢から分かれた檜洞が見える。 それなりに踏跡もあり、左に大石山を見ながら登って行く。(写真) 時々、木々の間からユーシンロッジの赤い屋根も見ることができる。 1,100mまでは間違いようがない尾根道だが、1,150m付近は下降の場合は特に注意が必要だ。 登りは高い方をめざせば大丈夫だが、下降してきた場合は1,150m付近でルートファインディングしないと下るべき方角を間違いそうである。 1,150mから進路は北西になる。 このあたりから古い黄テープも散見する。 1,200付近の乗越風の鞍部をすぎると、ふたたび進路は西に向かい、傾斜もなだらかになった小広い尾根道になった。 このあたりは尾根上の一本道で間違いようがないのだが、やたらマークの黄テープが目立つ。 そして1,350m圏、石小屋ノ頭に到着、登山道脇にベンチが一脚あるのみだ。 小休止後、登山道をユーシン側に5分くだって松田警察の古い警告板がある道標から一般登山道と分かれ、同角沢径路にはいる。この径路も現在は廃道扱いだが、同角沢まで30分かからずに下ることのできる便利な径だ。(写真) 径路にはいってすぐにザレ場があるが、通過に支障があるほどではない。 その後は赤黄テープや黄テープが導いてくれるので、はずさないように追っていけば苦労しないでくだっていける。 万が一、途中でテープを見失ったら、最後に確認したテープまで戻り、周囲を見回せば必ず進路を見出すことができる。 同角沢に降りるあたりがザレでやや急だが、慎重にくだれば問題ないだろう。 ただし、この径路が便利といっても一般登山道しか歩いたことがない人は使わない方が賢明だろう。 もちろん、バリエーション志向の人や東沢乗越周辺の地理がある程度頭にはいっている人なら問題ないが、知らずに同角沢にくだってしまうと、行く手を見出すことができず、遭難必至の状況に陥る可能性は大である。 少し話しがそれてしまったが、同角沢にくだった地点は遺言棚落ち口の200mほど上流側だ。 遺言棚落ち口手前まで沢をくだり、右岸の斜面を登って東沢乗越にでる。 乗越から、あらためて東沢の右岸をみると、踏跡が以前よりはっきりしてきたように思う。 このあたりを歩く人もずいぶんと増えてきたようだ。 東沢にはくだらず、左(南)へ登ればすぐにモチコシノ頭だ。頂には「乗越」の文字だけ残った古い道標がシュリンゲで固定してあり、かろうじて東沢乗越の方向を指している。 そして、女郎小屋ノ頭のバヤリースオレンジに対抗するようにサンキストオレンジの空き缶がはさまっている。(写真) 東沢乗越から登ってきたら、右に鋭角に曲がって女郎小屋ノ頭に向う。 最近、新しいマークも増えてきたようだ。 通れるのがわかっていなければ、あきらめて戻ってしまうような急斜面を下っていく。 しかし、この位の斜面でネを上げていてはこの山域は歩けない。 急な斜面をくだって鞍部を登り返すと、女郎小屋ノ頭手前のピークだ。 平坦な頂を西に進み、また急斜面をくだっていく。 そういえば昨年の3月に丹沢の仙人マシラさんとばったり出会ったのがこの辺だった。 女郎小屋ノ頭には相変わらず、バヤリースオレンジの空き缶が小枝に刺さっていた。(写真)普通なら腹の立つ単なる空き缶なのだが、なぜかこれを見ると安心する。 ここまで簡単に書いてしまったが、初めてこの山域を歩く人は慎重に歩かなければならないところだ。 女郎小屋ノ頭からの下山路はいくつか考えられるが、きょうは玄倉のゲートまでの距離的には最短路だと思う女郎小屋沢の左岸尾根で下降してみることにした。 この尾根を下降路とした場合、900m付近から左の支尾根に乗り、「日向ノ頭」という呼び名もあるP836mを経て女郎小屋沢出合か青崩隧道下の河原に下りるのが一般的なようだ。 わざわざ歩きやすそうな主尾根をくだらず、脇のP836mへの支尾根を使うのは想像するに、まっすぐ尾根を下降すると女郎小屋沢の中に下りてしまうからなのだろう。 女郎小屋沢の上流域はとても険しくて危険だが、下流域は滝もなく平坦でそれなりに径路もあるはずなので、女郎小屋ノ頭から広い尾根を南西にむかってくだっていく。 踏跡もはっきりしていて、迷うこともない。 940m付近にマークがあり、P836mへ向う場合はここで左の支尾根に進路を変えなければならない。 きょうは直進して主尾根をくだる。 このままなら楽勝だが、そうはいかなかった。 800mをすぎたあたりで大きな岩が点在する岩場の急斜面になり、直進は危険になった。 右の斜面をくだって迂回するが、このあたりからしばらくが急斜面でルート取りを間違えると行き詰ってしまう。 700mまで下ってしまえば傾斜が落ち、尾根には踏跡もでて歩きやすくなる。 そして、女郎小屋沢の本流と女郎小屋沢右俣の堺尾根をくだって右俣の分岐地点に下りてきた。 女郎小屋沢の右俣出合は、6mのスラブの滝が滑るように流れ落ちている。 本流の少し上流にある、女郎小屋沢F1の15m滝に寄って行きたかったのだが、きょうはこれから人と会う約束があり、もうギリギリの時間だ。 さすがに難所を歩いてきたので、予定していた時間をだいぶオーバーしてしまった。 女郎小屋沢の左岸にある踏跡をたどっていけば、あまり歩きやすくはないが、沢にはいることなく歩いていける。二つある堰堤も、左岸から越えていくと、女郎小屋沢の出合の広い河原にたどり着くことができた。 出合の河原から、今下降してきた山の方角を振り返る。 一番奥に大タル丸、その手前が女郎小屋ノ頭か。 そして左が芋ノ沢ノ頭、右手前はP836mに続く尾根の突端だ。 きょうは最後に沢の中でつまづいて膝を強打してしまったが、それ以外はトラブルもなく無事にもどってきた。 玄倉川を渡り、林道に上がってゲートへ向う。 これならば何とか、約束の時間には間に合いそうだ。 2007.7.25 《用語解説》 《今回のルートはここをクリック》 国土地理院1/25000改 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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イガイガさま |
AY 2007/07/27 07:17 |
やっぱり、デジカメ水没はみんなやってるんですね。 |
イガイガ 2007/07/27 08:09 |
イガイガ様 |
AY 2007/07/27 21:50 |
えーっ、大タギリ風キレットがあるんですか!? |
イガイガ 2007/07/27 23:41 |
イガイガ様 |
M−K 2007/07/28 03:35 |
M−Kさん |
イガイガ 2007/07/28 06:23 |
丹沢奥地は慣れてないと不安にかられますね。 |
ぽこちゃん 2007/08/02 03:02 |
女郎小屋沢については吉田喜久治氏が「丹澤記」の中で昔「測量」のことを「丈量」といい、その小屋があったので丈量小屋ノ沢だと書いていました。 |
イガイガ 2007/08/02 06:57 |
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