音見沢から幕岩へ、そして焼山沢下降

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知る限り、丹沢には“幕岩”と呼ばれるところが二箇所あり、ひとつは谷太郎川支流の鳥屋待沢上流にあるコンクリート塀のような岩壁。もう一つは焼山の南東、水沢川上流域にそびえる大岸壁である。
前者の幕岩には何度も訪れているが、後者はまだ間近に眺めたことがない。水沢川の沢を一本登り、下降尾根の途中で立ち寄ってみることにした。

水沢橋ゲート[6:50]…伊勢沢林道…音見沢橋[7:22]…音見沢…東海自然歩道1109m[9:30]…水沢の中尾根(音見沢左岸尾根)[9:40]…幕岩[10:14]…焼山沢[10:30]…桃ノ木林道[11:28]…伊勢沢林道…水沢ゲート[11:40]

水沢川流域は久しぶり。というより、この水系の沢に入るのは初めてかもしれない。
水沢橋の車止めゲートから、伊勢沢沿いの伊勢沢林道の周辺を観察しながら新鮮な気持ちで歩いていくと、20分少々で遡行開始地点の音見沢橋に着いた。
下を流れる沢が、きょう歩くつもりの音見沢なのだが、橋の上から観るかぎり、全体に薄暗く黒っぽい印象だ。
もともとたいした期待はしていないので想定内のこと、橋の横から沢に降り、黒い2段4mの滝を越えると早くもチョロチョロ、やがてその水もなくなり涸れゴーロ歩きになった。そのうち復活するかと思ったが水流は全く戻らず、滝どころか段差もない。
変化に乏しく面白味に欠ける沢筋を黙々と登っていると、雨までポツポツ落ちてきた。木の葉が覆いかぶさる沢の中では濡れることはないが、空が抜けると雨が当たる。
稜線近くなるとガスもかかってきて結局、これといった見せ場のないまま、東海自然歩道の1109m付近に飛び出した。

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途中径路崩落により廃道となった東海自然歩道の鳥屋分岐から、音見沢左岸尾根(水沢の中尾根)に乗り、水沢橋方面へと下っていく。
始めはなだらかで歩きやすい尾根だったが、950mをすぎると地形図で受ける印象よりも急尾根になった。
傾斜がいったん落ち着く840mベロ状の先端は小ピーク、そのまま進行方向に進もうと思ったら崖で進めない。
ここは一旦、右手から踏跡をたどって回り込むように進み、あらためて尾根に乗るのが正解だった。
難所をすぎて、尾根を下降しながら左手方向の岩肌をみると、樹間をとおして大岸壁がみえる。
岩肌の質感、形状から、それが“幕岩”であることはすぐに分かった。
そして、先ほど立っていた崖の上が幕岩だったことは容易に理解できた。

幕岩の基部から見上げる。
下からは見えないが上にはもう一段立った岩壁が続いている。全体を見渡せる場所がないのが残念。
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幕岩からは中尾根に戻らず、そのまま水の無い沢筋をたどっていく。
おそらくここをマクイワ沢というのだろうと思いながら下っていくが、釜をもった2mの小滝がひとつあるだけで、この沢もパッとしない。
途中で合流して焼山沢となっても滝といえるようなものはなく、伊勢沢林道から派生する桃ノ木林道に近づいてようやく綺麗なナメ床の続く沢になったが、いかんせん岩が黒くて見栄えがよくない。
桃ノ木林道に架かる橋から林道に上がり、10分ほど歩いていけば水沢橋まではすぐである。

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もちろん、今回はヘソ曲りのルート。
水沢橋から幕岩を目指すのであれば、音見沢ではなく焼山沢を遡るのが本筋で簡単である。

 2019.5.18(土)

《今回のルート図》

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