|
事前に確認した天気予報は、何度みてもお日様マークばかり。 春のポカポカ陽気を期待し、そろそろ本格的な沢歩きを始めようかと神ノ川まで来てみたが、予報は大はずれで冬に逆戻りの寒さだ。 おまけに細かな雪まで舞い、あまりの寒さに沢歩きを断念して檜洞丸へのミニ周回に切り替えた。 ■熊笹ノ峰付近雪模様 神ノ川林道日陰沢橋ゲート6:58[]…矢駄沢(やたざわ)[7:05]…矢駄沢左岸取付き[7:24]…上部神ノ川林道[8:06]…小笄(ここうげ)[9:18]…矢駄尾根分岐[10:17]…檜洞丸[10:47/11:00]…彦右衛門谷右岸尾根[11:06]…彦右衛門谷[11:57]…神ノ川林道広河原上[12:20]…日陰沢橋ゲート[12:58] 絶対に晴れであるはずだったが出掛けは青空が見えず、それどころか神ノ川に近づくにつれ路面まで濡れている。 日陰沢橋のゲートに着くころにはグラニュー糖のような細かな雪が舞い落ちてきて、周囲は粉をまぶしたようにうっすらと白くなってきた。 きょうは春の日差しを浴びながら、のんびりと矢駄沢を歩こうと考えていたのだが、この調子ではとてもそんなことは望めそうにない。 沢歩きはあきらめ、気持ちを尾根歩きにシフトチェンジした。 矢駄沢の左岸尾根から取り付くことにしたが、林道側からは法面に落石防止の金網を張る作業中で取り付くのは不可能、矢駄橋左岸から沢沿いに入り、すぐの左岸斜面に取り付いてみたが上部が露岩であまり安心できない。 無理することもないので次の取り付き可能地点を探る。 少し上流に進み、左岸に流入する枝沢の滝を見て堰堤を越えていくと木材を運ぶために使ったと思われるワイヤーロープが残置されている。 こんなところには必ず仕事道があるはずと思い、少し左岸の斜面に上がってみると思惑通り立派な仕事道があった。 急な斜面だが、小さく折り返しながら続く仕事道は楽に登っていくことができる。 尾根に乗ると尾根上にも明瞭な道が続いていた。 しかし周囲の植林が終わり、自然木に変わるあたりで仕事道は消え、踏跡程度の径になった。 ■矢駄沢左岸仕事道 ■尾根上にも明瞭な径路 そのまま尾根筋をたどっていくと広河原で大きく折り返してきた神ノ川林道にでた。 林道を横切って尾根に上がるのは法面の擁壁で無理。 左へ移動して沢の左岸の斜面を登るが、雪まじりの泥はズルズル滑って苦労する。 ようやく尾根に上がったが、ここは林道を犬越路トンネル方面に移動して、尾根の先端あたりから取り付きを探した方がよかったのかもしれない。 はじめは歩きやすく、右下の写真のあたりまではスズタケもまばらで気にならなかったが、このあたりから徐々に藪が濃くなってきた。 それでもまだ獣道があるうちはよかったのだが、そのうち獣道も見当たらなくなり完全な藪漕ぎ状態だ。 雪の積もった笹藪を掻き分けていくので、全身雪まみれで濡れてしまい、手袋をした手も凍えてまったく感覚がなくなってきた。 こんなことなら沢を歩いて濡れた方がまだましだったかなと思いながら、ヤケッパチで雪だらけの藪を強引に掻き分け、ようやく飛び出したのが1288mの北側のピークだった。 登山道周辺は3月下旬だというのに霧氷の花が咲く真冬の山のような景色だった。 稜線上からの展望もまるでない。 春の陽気を期待していたので防寒の用意もなし、かじかんだ手はザックのホルダーを外すのももどかしいほど感覚がなくなっていた。 桜の開花宣言があったばかりなのにこの寒さ、いったいどうなってんの?といった感じである。 ■犬越路トンネルに続く林道 ■藪漕ぎの小笄への尾根 登山道には先行者の靴跡もなく、新たに積もった雪の上に足跡を残しながら歩いて行くのは気持ちがいい。 大笄、熊笹ノ峰と越え、すれ違う人もなく雪景色の檜洞丸に着いた。 山頂には数名が休憩中、各自がベンチを独占してお湯を沸かしたり、セルフタイマーで写真を撮ったりしている。 ベンチは空いているが立ったまま休憩し、体が冷えきっているので早めの下山路を考える。 檜洞丸の北尾根を下るのは早いが、正月に歩いたばかりなので東側に並行する彦右衛門谷右岸尾根で下降することに決めた。 北尾根を下るより、おそらくこちらの方が早く神ノ川林道に降りられるのではないかと思うので試してみるよい機会だ。 ■稜線は季節外れの霧氷 ■雪の檜洞丸山頂 檜洞丸をあとにして蛭ヶ岳方面の登山道を下る。 営業停止中の青ヶ岳山荘の前を通りすぎ、高度計で1500m付近を確認して登山道を離れて北にむかう。 尾根の形状に乗っかれば北東に下っていく。 この尾根は一度登りで使ったことがあり、そのときは結構な急斜面にひーひー言いながら登ったが、下りなら気にならない。 尾根の途中には林業で使ったと思われるワイヤーロープも残っている。 左に檜洞丸北尾根、右には源蔵尾根を見て、その中間に挟まれた尾根だが、ここを檜洞丸の登攀路や下山路として使う人はあまりいない。 おそらく、登りにしても下りにしても、彦右衛門谷の堰堤群を越えなければならないのが理由なのだろう。 やがて左下の彦右衛門谷と右下の七軒小屋谷の合流部に下降する。 彦右衛門谷からは大量のガレが押し出されて沢を埋め尽くし、右岸から流れ込む七軒小屋谷の方が水量は多い。 ここまで降りてくると雪はほとんだなく、ようやく青空も顔を出してきた。 ■ワイヤーロープが食い込み同化したブナの木 ■七軒小屋谷出合から彦右衛門谷下流を見る ここからは合計13個の堰堤を越えて彦右衛門谷を下っていく。 実際は最後の三つは越えないので実質10個の堰堤越えである。 堰堤はすべて左岸にホールドがあるので苦労することはない。 広河原の出合手前で神ノ川林道に上がり、林道ヘアピン屈曲部でここまでかかった時間をみると檜洞丸山頂から1時間20分だった。 あとで1月に北尾根を下降したときの所要時間を調べてみたら1時間28分だったので、彦右衛門谷右岸尾根の方がやや早かったが、どっちもどっちといったところだ。 まだ車まで40分の林道歩きが残っているが、ここまでくれば戻ってきたも同然である。 きょうは春の日差しを期待しての沢歩きのはずだったが、今シーズン一番寒さを感じた冬山歩きになってしまった。 沢好きには待ち遠しい春である。 2010.3.27(土) 《今回のルート図》国土地理院1/25000改 |
| << 前記事(2010/03/22) | ブログのトップへ | 後記事(2010/04/03) >> |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
イガイガさん |
M-K 2010/03/29 07:35 |
M−Kさん、矢駄沢左岸尾根は上部の藪は濃いですが、大滝峠〜信玄平トラバースのときを思えば、ちょっとの我慢の藪漕ぎです。 |
イガイガ 2010/03/29 13:09 |
平地では桜も3〜4分咲きのこの時期に |
三代目 2010/03/29 20:53 |
三代目さん |
イガイガ 2010/03/30 06:19 |
| << 前記事(2010/03/22) | ブログのトップへ | 後記事(2010/04/03) >> |